こんにちは、まるぞーです。
昨日、ネットで購入したジェフロウランドのアンプ、モデル2が届きました。
ドキドキしながら、早速今使っているアンプを外し、モデル2に配線を繋ぎ変えました。
エアコンはつけていましたが、何せ20キロもあるので、重たくて汗だくになっての作業でした。
さて無事配線も完了して、いよいよ音出しです。本当にドキドキしながら、いつも音のチェックに使っているアート・ペッパーのCDをかけて、恐る恐るボリュームを上げていきました。
幸い左右両チャンネルとも、音は問題なく出ていました。
これでかなり安心して、大きく深呼吸して、ほっと胸をなでおろしました。
そのあともクラシックを中心に、いろんなCDを試聴してみましたが、残念ながら、音は私の思い描いていたような夢の音ではありませんでした。
かつて中古オーディオショップで聴いて鳥肌が立った、あの何とも言えない美しいモデル2の音とは違い、今まで聴いていた同じジェフロウランドのパワーアンプ、モデル10と大して変わらない音でした。
これだからオーディオは難しいです。
同じアンプでも、スピーカーやプリアンプ、プレーヤーなどの他の機器との組み合わせで、音は変わってきます。
音質を決めるのは、スピーカーが一番影響力が大きいと言いますから、スピーカーとの相性がいまいちなのではないかと思います。
ショップで聴いた時のスピーカーはJBLのスピーカーでした。
ジェフロウランドのアンプは、どうもJBLのスピーカーと相性が良く、B&Wとはいまいちなようです。
それでも有名なオーディオ評論家でも、ジェフロウランドのアンプとB&Wのスピーカーを組み合わせて聴いている人もいますので、よくわかりません。
プリアンプも違いますし、電源環境や、ケーブルでも音は変わりますので、なかなかショップで聴いた音を再現するのは困難ですが、それにしても、あの時聴いた音は何だったのだろうと思う程、全く別物の音でした。
ジェフロウランドのアンプも時代とともに変わり、今の新型アンプは、往年のアンプに比べると、その独特の音質の個性がだいぶ薄れたように思います。
それでもジェフロウランドのアンプは、よくオーディオ雑誌にも書いてあるように、音に艶があり、独特の光沢感というか、シルキータッチとか、輝くジュエリーのような音とか評されていて、特にピアノの音が輝くような艶のある響きで、空間を飛び交うピアノの音には、うっとりするというよりは、ぞくっとして鳥肌が立ちます。
雑誌で読んだだけなら、ただ言葉から音を想像するだけですが、私はその言葉通りの音を、オーディオショップでの試聴で何度か聴いたことがあります。
その中でも一番だったのが、今回購入したモデル2の音でした。
もともと私はジェフロウランドというブランドが好きで、デザインも好きですし、そして何といってもその個性的な音質に魅了されました。
最近のアンプは音が変わって、性能は上がっているのかもしれませんが、ジェフらしさという点では個性が薄くなったようです。
しかし私の今まで使っていたモデル10は1999年の発売、今回購入したモデル2も、1994年発売のアンプで、いずれもいわゆるジェフロウランド絶頂期のアンプですから、もっとジェフらしい独特の音で鳴ってもらいたいものです。
それがなぜか、私のシステムではそのような音が出ません。
いったいなぜなんでしょうか。決して悪い音ではないのですが、やはり鳥肌が立ったあの音とは全然違います。
確かに前のモデル10とは多少は音は変わりました。
エネルギッシュになりました。モデル10はもっとおとなしいイメージでした。
アート・ペッパーのサックスに艶が乗って、今までより音が前に出てきます。
低域も前より良くなっているように思います。
それらは良くなった点ですが、逆に悪くなった点もあります。
それは空間表現です。
モデル10では音は前に出てこず、優しい音でしたが、空間感があり、オーケストラのスケールがもっと大きく、立体的にステージが感じられるように鳴っていました。
今度のアンプでは、クラシックが全般的にちょっとうるさく感じてしまいます。
というように違いはあるのですが、それはあえて比べたらという程度の違いであって、劇的に音が変わったという程ではありません。
一長一短があるので、アンプを変えて音が良くなったとも悪くなったとも言えません。
今まで使っていたモデル10の方が発売当時の定価は高く、130万円です。私は確か2004年ごろに中古で買いましたが、それでも80万円しました。
今回購入したモデル2は、定価が100万円、そして発売から28年たった今、22万円で購入しました。
今の値段こそそこまで高くはありませんが、現行モデルのジェフの中堅パワーアンプは300万円もします。
ハイエンドオーディオの値段はこの10年ほど、うなぎ上りに上がっています。
とにかくジェフロウランドというブランドが、車で言うならランボルギーニかフェラーリといったような、超高級ブランドですから、安価な商品はありません。
いわゆるハイエンドオーディオで、音楽を聴くための機械としては、全くの贅沢品です。
オーディオはよく車に例える人が多く、似ている部分が多いと私も思いますが、それは実用だけを考えたら、いくらでも安いものがあるのに、あえてそんな高額のものを買うのは、性能がどうとかだけでなく、それを所有する喜びが大きいと思うのです。
私が今回買ったモデル2も、もう発売から28年も経っていますから、当然ビンテージアンプの部類でしょう。
輸入品ですから、車で言うなら28年落ちの外車のスポーツカーといったところです。
明らかに趣味の贅沢品です。
最初から音を知っていたら買わなかったと思います。たいして違いがないのですから、今まで使っていたモデル10のままでよかったのです。
でも私はいまだにオーディオショップで聴いた、鳥肌のたったモデル2の音が忘れられません。
私は夢を買ったのです。前に書いたように、宝くじを買ったようなものです。
そして結果はハズレでした。
しかし本当にショップで聴いた、あのとろけるような美しい音は、一体何だったのでしょうか。私は幻を聴いていたんでしょうか。
まだちょっと納得がいかないところはありますが、さすがに私もこれで気が済みました。
幻の音を求めて、今度はプリアンプを変えてみようとか、まさかスピーカーまで買おうなどと考えるほど愚かではありません。
これで趣味のオーディオは完全に終わりにします。
もちろんオーディオで音楽は聴いていきますよ。新たな機器を購入することはもうしないということです。
確かかなり前にそう誓ったはずでしたが、今回は自分で決めた約束を破ってしまいました。
でももう本当に気が済みました。
なかなか思い通りにはいきません。でもそんなもんでしょう。
それよりアメリカの利上げ継続のせいで、株価が心配になってきました。
2023年には景気後退入りが確実だとか。
そっちの方を心配しましょう。
それではまた。