こんにちは、まるぞーです。
週末に開催された、オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ 2024に行ってきました。
あまりのたくさんのブースがあって、それぞれでデモンストレーションをやっていたので、とても1日では見きれなく、2日間に渡って行ってきました。
場所は名古屋の国際会議場です。
入場料は無料でした。
無料というのはうれしいです。
事前にネットで登録してあったので、それをスマホで見せて、受付をしました。
アキュフェーズのブースです。かけていたのはジブリの曲でした。スピーカーもJBLの小さなモニターでしたので、あまり参考にはなりませんでした。
しかしすごい賑わいです。オーディオという全く不人気のジャンルにこれだけの人が集まるとは驚きです。
この白いスピーカー、どこのスピーカーか忘れてしまいましたが、ヨーロッパのブランドです。値段は280万円でしたが、すごくいい音でした。
こんな小さなユニットなのに、ちゃんと低域も出ていて、何より空間表現が素晴らしく、まさにハイエンドの音でした。
そして私の愛するブランド、B&Wの801D4シグネチャーというスピーカーです。
今回のショーでいろいろ聴いて、どれも素晴らしい音色でしたが、やはり私が一番いいなと思ったのは、このスピーカーです。
言わずと知れたB&Wの最高峰、フラッグシップのスピーカーです。
本当に生演奏を聴いているかのような、ものすごいリアリティー、そしてクラシック多めの選曲がうれしかったのですが、我が家のシステムとはやはり次元の違う、すごい音がしていました。
これを聴いたら、もう自宅の音がいいの悪いのとか、ケーブルを変えたらもっと音が良くなるんじゃないかとか、そんなことはもうどうでもよくなってしまい、もうオーディオをいじるのはやめようと思いました。
どう逆立ちしてもこの音には届かないし、このスピーカーを買うには780万円必要なうえに、導入するには最低でも20畳の広さと、2.4mの天井高がいるそうですから、それに重量も1本で140kgだそうですから、当然我が家には入りません。
やはりこんなものを買う人というのは、そんな大きな部屋がある富裕層なわけで、私には無理だと思い知りました。
もう分相応の、つまり今の音でいいやと思い、もうオーディオでじたばたするのはやめようと、ここで敗北宣言することとなりました。
ここでは少しデモンストレーションの音を聴いたのですが、流す曲が石川さゆりだったので、さすがにこれは参考にならないと思い、途中で出ました。
いくらいい音でも、やはり好きな音楽以外の曲では感動もありません。
すべてのブースを回って感じたことですが、確かにみんなすごい音で、自宅のシステムの音とは次元が違い、まさしくこれぞハイエンドの音というのはわかりましたが、意外にクラシックは少なく、ジャズやポップスが多くて、私としてはもっとクラシックの音楽が聴きたかったです。
これ、上の写真のシステムの真空管アンプなんですけど、値札見えますか。
何とペアで1400万円です。はじめ140万円かと思いましたよ。頭がクラクラします。
いったいどんな人が買うんでしょうか。
パワーアンプだけでこれですから、システム一式そろえたら家が買える値段です。
これで石川さゆりを聴いたのですが、確かにいい音かもしれませんが、別にもっと安い、例えば10分の1の値段のシステムで聴いても、全然変わらないんじゃないかと思いました。
うん千万円のシステムで聴いても。石川さゆりは石川さゆり、聴き惚れるということはありません。
とにかく今回のデモの音を聴いて思ったのは、何千万円かけても、確かに生演奏かと思うくらいのリアルな音ではあるけれど、どこまで行っても生には追い付けない、だったら生のコンサートに何度も足を運んだ方がいいのではないかということ、そしてオーディオで音楽を楽しむのに、ここまでの生々しさというか、リアリティーは必要ないと感じたことです。
結果として、たとえ私が億万長者になったとしても、ここまでのシステムは必要ないし、オーディオに関しては、確かにクラシックはある程度の良いクオリティーで楽しみたいですが、今の我が家のシステムの音で十分だと思いました。
実際今BGMで音楽を聴きながらこの記事を書いていますが、今の音で十分です。
やはりオーディオは車と似ていて、ハイエンドシステムは車で言うなら、ロールスロイスかフェラーリ、所詮は金持ちの道楽で、持っていること、つまり所有欲が満たされるだけのものではないかと思います。
実用性、走りとか利便性を考えたら、もっと安い車の方が優れているのは言うまでもありません。
普段公道を走るのに、スーパーカーの性能はいらないように、狭い一般住宅で、隣から騒音の苦情を言われない音量で聴くのに、冷蔵庫くらいのバカでかいアンプは必要ないのと同じです。
そんなわけで、2日間かけてしっかりいい音を洪水のように浴びて、最初はすごい音だと感心してばかりでしたが、だんだんそれに慣れて感覚がマヒしてきて、後半はもう驚かなくなったばかりか、耳と脳が疲れてしまい、もう音楽を聴くのも嫌になってきました。
家に帰ってから、自宅のオーディオを聴いて音の違いを確認したのですが、確かに自宅の音は貧相で、圧倒的にクオリティーが落ちるのは感じましたが、それでもなぜか私の好きな曲を聴いていたら、こっちの方が疲れずにリラックスして気持ちよく聞こえ、うんうんとうなずいて、これでいいんだと納得しました。
年に一回くらいは、こういった刺激を受けに行くのもいいなと思いました。それに何より無料というのがありがたいです。
しかしこれだけの機材を運ぶにも、そしてここに3日間かかわる主催者側の人たちの人件費も、相当かかっているだろうと思いますが、入場料無料でその費用はどこから出ているのかと考えたら、それは当然このような高額なオーディオ機器を買う人の購入代にちゃんと組み込まれているはずだと考えたら、なんだか買うのがなおさら馬鹿らしく思えてきました。
広告代もちゃんと製品の値段に転嫁されているんでしょうね。
そういったものすべてまとめて、富豪に出してもらいましょう。
私は無料でその恩恵に預かればいいのです。
それから追記ですが、会場のロビーで、有名なオーディオ評論家の、 傅信幸さんを見かけました。
私は都会に行きませんので、有名人に会うということはめったにないので、ちょっと興奮しました。
声をかけようかどうしようか迷いましたが、私に声をかける勇気はないのでやめておきました。
本当は一緒に写真をお願いしたかったのですが、断られて嫌な態度を取られたら、気分を悪くするばかりか嫌いになってしまいますからね。
これでよかったと思います。
それではまた。